年金払い退職給付のしくみ

更新日: 2017年10月17日

  退職等年金給付(年金払い退職給付)は、被用者年金制度の一元化(平成27年10月1日施行)により、改正前の共済年金における3階部分(職域部分)が廃止されたことに伴い、地方公務員の退職給付の一部として、新たに設けられました。
  年金払い退職給付は、平成27年10月以後の組合員期間を有する方のうち、要件を満たした場合に支給されます。

保険料の積立と給付のしくみ

  年金払い退職給付は、将来の年金給付に必要な原資をあらかじめ保険料(掛金)(注記1)で積み立てる「積立方式」による給付です。
  また、年金の給付額を国債利回り等により変動させることで、保険料の追加拠出リスクを抑制します。

積立方式のイメージ図

組合員期間(年金積立期間)中

  組合員一人ひとりに、仮想の個人勘定を設定します。この個人勘定に、付与額を利子とともに退職時まで毎月積み立てます。

受給待機期間中

  積立終了後、年金の支給開始年齢に達するまでは、積立終了時の給付算定基礎額残高に対する利子も積み立てます。
  これらを累積した「給付算定基礎額」が年金の原資となります。

年金受給中

  給付算定基礎額を年金現価率で除して年金額を計算します。
  支給開始年齢は、原則として65歳です。60歳から繰上げまたは70歳まで繰り下げて受給することもできます。
  年金額は、年金現価率を基に改定されます。

  注記1:保険料は標準報酬月額および標準期末手当等の額をもとに算定され、労使折半(事業主である地方公共団体等の「負担金」、組合員本人の「掛金」)となります。保険料率は、1.5%を(負担金率0.75%、掛金率0.75%)を上限として、地方公務員共済組合連合会の定款で定められます。

用語説明

給付算定基礎額

  年金払い退職給付の原資となる額。毎月の付与額と付与額に対する利子を累積した額です。

付与額

  標準報酬月額(注記2)×付与率で算定します。

付与率

  付与額を算定するために、標準報酬月額および標準期末手当等の額に乗じる率です。

基準利率

  給付算定基礎額に含まれる利子の額を求めるための率です。
  国債の利回りを基礎として、年金払い退職給付に係る積立金の運用状況およびその見通し等を勘案して設定されます。

年金現価率

  終身年金現価率  
    終身にわたり一定の年金額を支給することとした場合の年金額を計算するための率です。
    基準利率、死亡率の状況およびその見通し等を勘案して設定されます。
    適用される率は、年齢(1歳ごと)により異なります。
  有期年金現価率  
    有期退職年金の支給残月数の期間において、一定の年金額を支給することとした場合の年金額を計算するための率です。
    基準利率等を勘案して設定されます。
    適用される率は、支給残月数により異なります。

  基準利率、付与率および年金現価率は、地方公務員共済組合連合会の定款で定められます。
  このうち、基準利率と年金現価率は各年の10月から翌年9月までの期間において適用することとされており、毎年10月に改定されます。
  各種率は、地方公務員共済組合連合会のホームページに掲載されています(トップページの「年金払い退職給付制度」からご覧いただけます。)。

  注記2:同月に期末手当等の支給を受けた月は、標準期末手当等の額を含みます。

給付の種類

  年金払い退職給付には、3種類の給付があります。

  • 退職年金
  • 公務障害年金
  • 公務遺族年金

  これらの給付は、平成27年10月以後の組合員期間について適用されます。

退職年金

受給要件

  次の全てを満たすことが必要です。

  • 65歳以上であること
  • 退職していること
  • 1年以上の引き続く組合員期間を有していること(注記3)

給付の概要

  • 給付算定基礎額の半分は有期年金、半分は終身年金として支給されます。
  • 有期年金の支給期間は、10年または20年のいずれかを請求時に選択します(一時金の選択も可能です。)。
  • 組合員である間は、全額支給停止されます。
  • 現役時から退職後までを通じた信用失墜行為等に対する支給制限措置があります。
  • 亡くなられた場合は、有期年金の残余部分が遺族の方に一時金として支給されます。終身年金は終了します。

  注記3:平成27年10月以後の組合員期間が1年未満であっても、平成27年10月1日に引き続く組合員期間が1年以上あれば対象となります。

公務障害年金

受給要件

  次の全てを満たすことが必要です。

  • 公務による傷病(注記4)により障害状態となったこと
  • 公務による傷病の初診日(注記5)において組合員であること
  • 障害認定日において、その公務による傷病により、障害等級1級~3級に該当する障害状態であること

  公務による傷病についても、事後重症制度基準障害制度が適用されます。

給付の概要

  • 全額終身年金として支給されます。
  • 組合員である間は、全額支給停止されます。
  • 障害の程度が変わった場合は、年金額が改定されます。
  • 現役時から退職後までを通じた信用失墜行為等に対する支給制限措置があります。

公務遺族年金

受給要件

次のいずれかに該当したときに、その遺族に支給されます。

  • 組合員が公務による傷病(注記4)により亡くなられたとき
  • 退職後、組合員であった者が、組合員期間中に初診日(注記5)がある公務による傷病により初診日から5年以内に亡くなられたとき
  • 障害等級1級または2級の公務障害年金の受給権者が、その原因となった公務による傷病により亡くなられたとき

給付の概要

  • 全額終身年金として支給されます。
  • 受給権者が禁錮以上の刑に処せられたときの支給制限措置があります。

  注記4:通勤災害や公務外の場合は、対象となりません。
  注記5:公務による傷病の初診日が、平成27年10月1日以後であることが必要です。