更新日: 2017年12月28日
Health共済フォーラム 2017年12月号掲載「Health&Care」
「イライラしたってしょうがない」。そんなことは誰でも分かっていることですが、日々の暮らしや仕事の中で嫌なことが重なれば、心穏やかではいられないのも事実です。しかし、自分なりの対処法を知っておけば、いつの間にか怒りにくくなったり、イライラから素早く解放されることもできるのです。
なぜイライラするの?
待ち合わせの時間に相手が来ない、買うべきものが売り切れていた、現場を知らない上司が的外れの指示をする…。〝イライラ〟の原因は人それぞれですが、その背景にある共通の特徴が、物事が思いどおりに進まないことに対する不快感、つまり「理想と現実のギャップ」から起きるのが、イライラの感情であると言えます。
約束の時間を破られることで、計画が台無しになります。必要なものが手に入らないことで、それを使って行うべきことができなくなります。上司の指示も、あなたの予定を狂わせます。
イライラの背景には、思いが人に伝わらない不安感や、人が思うように動かない焦り、そして自分のしようとしていることがうまく運ばないつらさなどの感情が隠れているのです。

真面目で自分に厳しい
- 他人を見る目も厳しい
- 優柔不断や適当さに対して拒絶反応が強い
せっかち
- 何事も結論を急ぐ
- 人の話をさえぎり、自分の意見を押し付けがち
感情表現が苦手
- 思いが相手に伝わらない不安感や焦りがある
- 喜怒哀楽の表現が表に出にくい
正義感が強い
- マナー違反が許せない
- 公共の場で騒ぐ人、列を乱す人などに憤りを感じる
白黒思考
- グレーゾーンの状況が受容できない
- 〝引き分け〟の状況にもストレスを感じる
材料(2人分)
鮭切り身:2切れ、アボカド:1個、溶けるチーズ:30gから40g、玉ねぎ(小):1個、酒:大さじ1、A(豆乳2カップ、みそ小さじ1、片栗粉大さじ1から1 1/2、鶏がらスープの素大さじ1)、B(ごはん400g、バター大さじ1、塩、こしょう各少々、ケチャップ大さじ3)

作り方
1 鮭は4等分から5等分に切り、酒をふっておく。玉ねぎは皮をむいてラップで包み、600Wのレンジで5分加熱して薄切りにする。Bを混ぜて耐熱容器に敷き詰める。
2 小鍋に1の玉ねぎとAを入れ、混ぜながらとろみがつくまで火にかける。途中で鮭を加えて1分から2分煮る。
3 食べやすい大きさに切ったアボカドをBの上に置き、2をかけてチーズを全体に散らす。あらかじめ200°Cに熱しておいたオーブンで、焦げ目がつくまで8分から10分ほど焼く。
(レシピ提供:料理家 井澤由美子)
職場で、家庭で、イライラすることがあったときに試してほしい7つの解消テクニック。どれか一つでも、組み合わせて行ってもいいので、その場の状況に応じてやりやすいものにチャレンジしてみてください。
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イライラの原因から離れる
イライラの原因が目の前にある限り、気持ちは簡単には切り替わりません。しかし物理的に移動して、違う場所の景色を見たり空気を吸うだけで自律神経が安定し、イライラが和らぎます。
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紙に書き出す
頭の中に渦巻いている感情を目に見える形で外に出す。これだけで、イライラの正体が見え、ガス抜きの効果もあります。書き終わったらシュレッダーにかけることをお勧めします。
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温かいココアを飲む
温かい飲み物は体をリラックスさせ、甘い飲み物は幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンを素早く分泌させます。ただし、糖分の摂り過ぎは健康にNG。お勧めは少量の砂糖を加えた温かいココアです。テオブロミンという成分が、自律神経を整えるのに役立ちます。
生活習慣を見直す
日常生活の中にセロトニンを分泌させる工夫を取り入れると、イライラしにくい自分に近づきます。ウォーキング・サイクリングなど一定のリズムに合わせてできる運動をする、起床してすぐに太陽の光を浴びるなどがお勧め。そしゃくも有効なのでガムをかむ習慣もよいでしょう。
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10秒間笑顔の表情を作る
笑いはイライラの軽減につながりますが、本当に笑わなくても大丈夫。作り笑顔だけでも、副交感神経に作用してリラックス効果が期待できます。イライラしそうなときには、無理にでも口角を上げ、10秒間笑顔を作りましょう。
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「爪もみ」をする
爪の生え際の両脇には、副交感神経を刺激してリラックスを促すツボがあります。イライラしそうなときは、親指と人差し指でつまむようにして、少し痛いと感じるくらいの強さでもんでみましょう。ただし、薬指だけは交感神経の活性化につながってしまうため、爪もみNGです。
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「メタ認知能力」を高める
メタ認知とは、第三者の目で自分を見ること。この能力を鍛えると、「自分が○○だからイライラしているんだ」など、自分を客観的に見て感情の軌道修正をしやすくなります。日記を書く、映画やドラマを見て登場人物と自分を比べてみる、難しいと感じる本を読んで想像力を鍛えるなどの方法がお勧めです。