更新日: 2025年02月26日

直営病院コラム東海中央病院

食で始めるアンチエイジング

東海中央病院 主任栄養士
 久留宮 貴子

アンチエイジングとは

皆さまも「アンチエイジング」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
アンチエイジングとは「抗加齢」を意味する言葉ですが、抗老化医学、積極的予防医学ともいわれ「老化を防ぐために行う行為」のことをいいます。
アンチエイジングを「抗老化」といった方がわかりやすいかもしれません。

加齢と老化

「いつまでも健康で長生きしたい」という思いと同時に、「できるだけ老化を防ぎ、実際の年齢よりも若く見られたい」という欲求を、老若男女全てが当然に共通して持っているのではないでしょうか。
「加齢」とは年を重ねること、すなわち年々1歳ずつ年を取るという事実を指し、「老化」とは「加齢」により生じるマイナス面を表す言葉で、しみ、しわ、動脈硬化など年齢を重ねることによって起こりうる負の現象(病的状態や病気につながる状態など)を指します。
人間は実際の年月(年齢)にあらがうことはできません。
毎年、年を取っていく「加齢」は防げませんが、医学的に「老化」を遅らせることは、可能です。
「老化」を遅らせることは、生活習慣病の予防を行うことにもつながります。

老化を早める活性酸素

呼吸によって取り込んだ一部の酸素が通常よりも活性化した状態のことを活性酸素といいます。
生活する上で、老化を早めることにつながるのは、体内に活性酸素の影響を受けることといわれています。
体内に活性酸素(老化)が増える主な要因には、以下のものがあります。

・紫外線 ・喫煙 ・大気汚染(排気ガス) ・電磁波 ・放射線 
・農薬(添加物が含まれた食品) ・ストレス ・栄養素の不足、過剰摂取 など

画像:タバコを吸っている男性 暴食をしている男性 日傘をさす女性

【活性酸素とは】

動脈硬化などを引き起こし、促進するもの

活性酸素の害を防ぐ食べ物

活性酸素には強い酸化作用があります。そのため栄養療法的な観点から、主に以下の抗酸化物質を含む食材を積極的にバランスよく摂取することをお勧めします。

主な抗酸化物質

ビタミンE

・ニジマス ・うなぎ蒲焼 ・マグロ油漬け缶詰
・子持ちガレイ ・ひまわり油 ・かぼちゃ
・アーモンド ・小麦胚芽 など

画像:ニジマス
ビタミンC

・アセロラ ・にがうり ・柿 ・芽キャベツ
・キウイ ・いちご ・赤ピーマン ・はっさく
・なばな ・ネーブルオレンジ ・ブロッコリー
 など

画像:柿
βーカロテン

・ほうれん草 ・モロヘイヤ ・ニンジン
・かぼちゃ ・ブロッコリー ・にら ・小松菜 など

油と一緒に摂ると吸収率がよい
画像:かぼちゃ
ユビキノン
(コエンザイムQ)

・レバー ・牛肉 ・豚肉 ・カツオ ・マグロ
・イワシ ・ブロッコリー など

画像:レバー
カロテノイド

・緑黄色野菜 ・柿 ・わかめ ・海藻類 ・トマト
・トウガラシ ・サケ ・エビ など

赤・黄色・緑などの色素成分
画像:トマト
フラボノイド

・レタス ・春菊 ・玉ねぎ ・大豆 ・緑茶
・かんきつ類の皮 など

緑や白の野菜に多い
画像:レタス

腸のアンチエイジング

腸は、血管と同様に加齢による変化が大きいといわれています。
壮年期以降(40歳以降)では、ビフィズス菌などの善玉菌が減り、腸管の免疫力が低下します。
食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌などを摂って腸内細菌バランスを改善することは、免疫力の向上につながり、腸のアンチエイジングにもつながります。

運動によるアンチエイジング

アンチエイジングには、運動療法的観点から継続的に適度な運動を行うことも重要といわれています。
なお、運動する前後には、ストレッチを行いましょう。急な運動は、筋肉が収縮したまま硬くなり、血流の流れが悪くなって低体温となります。低体温になると体は飢餓と勘違いし、栄養を蓄えようとしますので、かならず運動前と後にストレッチを行うようにしましょう。筋肉と血管は重要なパートナーであることを知っておいてください。

画像:運動をしている女性

公立学校共済組合東海中央病院

基本情報

住所 〒504-8601 岐阜県各務原市蘇原東島町4丁目6番地2
電話番号 058-382-3101(代表)
ホームページ https:// www.tokaihp.jp

病院概要

理念 最高の誠意 最善の医療
許可病床数 332床(一般病床241床、集中治療室12床(HCU)、地域包括ケア病床49床、緩和ケア病床30床)
診療科目 内科、精神科、神経内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、腎臓内科、内分泌・糖尿病内科、血液内科、心療内科、緩和ケア内科、小児科、外科、消化器外科、乳腺外科、形成外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、歯科口腔外科、病理診断科
沿革 東海中央病院は、公立学校共済組合が組合員とその家族のための福祉事業の一環として全国8ブロックに設置した直営医療施設の一つとして、旧川崎病院(各務原市那加桜町)を買収、昭和30年4月16日に開設されました。その後、昭和52年11月に現在の各務原市蘇原東島町に新築移転した(ドック24床含む276床、11診療科)後、昭和63年10月増築(56床増床して現在の332床となる)、平成元年4月からは、皮膚科、泌尿器科、理学診療科(現リハビリテーション科)を設置、同時に人工透析も開始されました。同年11月からは救急医療が開始。麻酔科、神経内科、脳神経外科、歯科口腔外科、循環器内科も設置され、18診療科を有する地域の中核病院となりました。また、急激な患者増への対応と組合員のサービス向上のため、平成9年にはB病棟(現別館)および放射線棟の増設工事、平成13年7月には、外来ドック棟を増築オープンしました。その後、病院老朽化に伴い各務原市の協力を受け、平成21年から新病院増改築工事が行われ、平成23年3月12日に落成式、同25日から外来診療を開始しました。同年12月からは岐阜県で3番目となる緩和ケア病棟を開棟、平成28年9月には岐阜県より地域医療支援病院に承認され、地域の中核病院としての役割を担っています。また、令和3年には別館(緩和ケア病棟)改修工事、西館増築工事、福利棟(敷地内薬局)工事を行い、緩和ケア病棟の増床、心臓リハビリテーションの新設を行いました。

(令和7年2月現在)

アクセス
公共交通機関を利用する場合
JR高山線 蘇原駅から東海中央病院まで 徒歩約15分 名鉄各務原線 三柿野駅から東海中央病院まで 徒歩約20分 三柿野駅から市民会館前まで 岐阜バス(倉知線および尾崎団地線)で約5分 市民会館前から東海中央病院まで 徒歩約2分 各務原市ふれあいバス 各駅から東海中央病院前まで ふれあいバスは運行時間をお調べください 東海中央病院周辺地図