在宅介護構造部分に係る貸付け
更新日: 2024年07月02日
1 特例の適用要件
要介護者に配慮した構造を有する住宅を、新築等する場合。(次表に定める工事又は申込人の申立により支部長が認めた工事を行った場合)
玄関 | ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・すわって靴を履き替えることなどを考え、余裕のある広さにする。 ・床は滑りにくい仕上材を使用する。 |
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要介護の部屋・居間 | ・寝室スペースと居間のスペースに分けられることが望ましい。 ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・寝室スペースは昼間ベッド利用のために、また、居間のスペースは昼間の活動や友人とのつき合い、病気になったときの看護者の就寝などのために確保したい。 ・できれば一階とし、直接戸外に出られるとよい。階段の昇降の困難、庭いじりを好むこと、非常時の避難を考慮して。 ・敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 |
寝室 | ・枕元近くにスイッチを設け、電気を一括して消せるようにする。また、ブザーやインターホンなどを設置するとよい。 ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・ベッドの配置がしやすいよう計画する。 ・枕元に物を置けるよう配慮する。 ・敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 |
食事室 | ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・食事は大きな楽しみとなるので、ゆったりと落ち着いて食事できるよう配慮する。人数を考慮した広さとすること。 ・イス座とユカ座を足腰の状態や好みで選べるとよい。座ったままで手の届く範囲に、食器や調味料などが置ける収納があるとよい。 ・敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 |
廊下 | ・敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・常夜灯をつけるとよい。とくに寝室と便所の間に必要。 ・三路スイッチを活用する。 |
階段 | ・足元が暗がりにならないよう、フットライトを設ける。 ・手すりを連続的につける。できるだけ両側に。 ・路面18センチメートル以上、蹴上げ22センチメートル以下とし、勾配をゆるくする。 ・路面は滑りにくい仕上材を使用する。 ・段鼻がでているとつまづきやすい。蹴込み板がないと滑ったり不安感を持つので避けたい。 ・踊場のある階段がよく、まわり階段やらせん階段は望ましくない。 ・2以上の照明器具を設け、各階で点灯できるものとする。 |
便所 | ・非常用ブザーをつける。コンセントを設ける。 ・寝室の近くに設ける。暖房が必要である。 ・腰かけ式便器とする。 ・動作のしやすさや介助が必要なときを考え、広めのスペースをとりたい。 ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・扉は外開きか引戸とし、外から開錠できるようにしておく。 ・床は段差を解消し、滑りにくい仕上材を使用する。 |
浴室・脱衣室 | ・浴槽の出入りのための立ち上がり棒や、浴槽壁面の手すりをつける。 ・非常用のブザーをつけることが望ましい。 ・浴室との急激な温度差を避けるため、脱衣室も暖房する。 ・介助が必要なときを考え、広めにしたい。 ・浴槽は埋め込み型とする。また、浴槽の縁を広くしたり、浴槽に連続する台を設けて腰かけてから入れるようにするとよい。 ・床面から浴槽の縁までの高さは、30センチメートル以上50センチメートル以下とする。 ・床は滑りにくい仕上材を使用する。 ・ハンドシャワーをつけるとよい。 ・転倒したときに危険な突出部、鋭角部のないようにする。 ・扉は外開きか引戸とし、転倒したときにガラスで怪我をしないように少なくとも腰高までは普通ガラスを避け、強化ガラス、アクリル板等の使用が望ましい。 ・脱衣室は、椅子に座って脱ぎ着できるよう十分なスペースをとっておく。 |
洗面所 | ・手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 ・洗面台は、体を支えても大丈夫なように頑固に取り付ける。 ・床は段差を解消し、滑りにくい仕上材を使用する。 ・水栓コックは操作しやすいもの(レバー式)がよい。 ・コンセントを設ける。 |
2 適用される措置
(1)貸付限度額の特例
要介護者に配慮した構造部分(以下「介護構造部分」という。)については、介護構造部分以外(以下「普通構造部分」という。)に係る貸付けとは別に、300万円(申込みは10万円単位)の貸付けを受けることができます。
3 留意事項
(1)取扱い
介護構造部分に係る貸付けは、普通構造部分に係る貸付けとは別の貸付けとして取り扱います。(申込書を別紙とする。)
(2)貸付可能な事例
介護構造部分に係る貸付けは、次の場合にも行うことができます。
ア 申込時に要介護者を有しない場合
イ 普通構造部分に係る貸付けがない場合(増改築・修理等)
(3)介護構造部分に係る貸付けの償還
普通構造部分に係る貸付けとは利率が異なります。(毎月償還(360回以内)又はボーナス併用償還(毎月償還360回以内、ボーナス償還は毎月償還の6分の1以内))
なお、貸付け後に繰上償還を希望する場合については、普通構造部分に係る貸付けとは別に申し出てください。
(4)団体信用生命保険の取扱い
介護構造部分に係る貸付けと普通構造部分に係る貸付けとは、それぞれ別に適用するので、共に適用を申し込む場合、適用申込書は2部提出してください。
団体信用生命保険・債務返済支援保険の手続き
(5)介護構造部分に係る貸付けの申込み時の提出書類
ア 住宅・住宅災害貸付申込書A・BのAの左上余白に「介護構造」と記入する)
イ 住宅貸付けの申込事由に応じた添付書類(普通構造部分に係る貸付けの申し込みと同時の場合は省略可)
ウ 在宅介護対応住宅の新築等に係る申立書
エ 介護構造部分の内容及びその必要額が確認できる書類
(1) 該当箇所の分かる住宅の平面図等
(2) 工事費用見積書又はこれに相当する書類
オ 貸付借用証書(様式第5号)
カ 貸付事業における個人情報に関する同意書
キ 借入状況等申告書
ク 団体信用生命保険適用申込書(任意加入)
(6)完了報告書の取扱い
普通構造部分に係る貸付けとは別に提出してください。
添付書類は、普通構造部分に係る書類の写しとします。
なお、普通構造部分に係る貸付けがない場合については、申込事由に応じた書類(原本とされている場合は写し不可)を添付してください。
【提出書類】
住宅・住宅災害貸付申込書A・B
貸付借用証書(様式第5号)
貸付事業における個人情報に関する同意書
借入状況等申告書
在宅介護対応住宅の新築等に係る申立書
手続きに必要な様式については、『組合員専用ページ』又は『事務担当者専用ページ』にログインの上、ダウンロードしてください。