介護構造部分に係る貸付け申込みにあたっての留意事項

更新日: 2020年07月10日

  次に掲げる事項以外については、住宅貸付け及び住宅災害貸付けに準ずる。

(1)介護構造部分に係る貸付けとは、貸付規程第8条第4項で規定する在宅介護対応住宅の新築に係る貸付限度額の加算部分の貸付けをいい、介護構造部分以外にかかる住宅貸付け及び住宅災害貸付け(この場合は「普通構造部分に係る貸付け」という、以下同じ。)は別の貸付けとして取り扱われる。
  したがって、貸付申込書、添付書類等、団信申込書について、普通構造部分に係る貸付けと別に提出する。

(2)貸付規程に掲げる「要介護者に配慮した構造」(介護構造)とは、概ね次に掲げる基準例による。(「参考  介護対応構造工事」参照)

(3)普通構造部分に係る貸付がない場合においても、貸付けを行うことができる。

(4)申込時における要介護者の有無を問わないものとする。

(5)普通構造部分に係る貸付けの申込みと同時の場合で、共通する添付書類があるときは、写しで差し支えないものとする。

(6)普通構造部分に係る貸付けとは利率が異なることから、異なる償還回数が設定できる。

参考  介護対応構造工事

  要介護者の生活の利便性を現在又は将来において確保するためには、平面計画上の配慮を行うとともに、床の仕上材を滑りにくいものにし、床の段差を解消し、浴室、便所、階段等に手すりを設置する等の次のような工事を行うことが考えられる。

玄関
  • 座って靴を履き替えることなどを考え、余裕のある広さにする。
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 
  • 床は滑りにくい仕上材を使用する。

要介護者の
部屋・居間

  • 寝室スペースと居間のスペースに分けられることが望ましい。 
  • 寝室スペースは昼間ベッド利用のために、また、居間スペースは昼間の活動や友人とのつき合い、病気になったときの看護者の就寝などのために確保したい。 
  • できれば1階とし、直接戸外に出られるとよい。階段の昇降の困難、庭いじりを好むこと、非常時の避難を考慮する。 
  • 敷居等の段差などを解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。
寝室
  • ベットの配置がしやすいよう計画する。
  • 枕元近くにスイッチをもうけ、電気を一括して消せるようにする。また、ブザーやインターホンなどを設置するとよい。 
  • 枕元に物を置けるように配慮する。 
  • 敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。
食事室
  • 食事は大きな楽しみとなるので、ゆったりと落ち着いて食事できるよう配慮する。人数を考慮した広さとすること。
  • イス座とユカ座を足腰の状態や好みで選べるとよい。座ったままで手の届く範囲に、食器や調味料などが置ける収納があるとよい。 
  • 敷居等の段差を解消し、床は滑りにくい仕上材を使用する。 
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。
廊下
  • 床は段差を解消し、滑りにくい仕上材を使用する。
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 
  • 常夜灯をつけるとよい。とくに寝室と便所の間に必要。 
  • 三路スイッチを活用する。
階段
  • 路面18メートル以上、蹴上げ22メートル以下とし、勾配をゆるくする。 
  • 路面は滑りにくい仕上材を使用する。 
  • 手すりを連続的につける。できるだけ両側に。 
  • 段鼻が出ているとつまづきやすい。蹴込み板がないと滑ったり不安感を持つので避けたい。 
  • 踊場のある階段がよく、まわり階段やらせん階段は望ましくない。 
  • 2以上の照明器具を設け、各階で点灯できるものとする。 
  • 足下が暗がりにならないよう、フットライトを設ける。
便所
  • 寝室の近くに設ける。 
  • 腰かけ式便器とする。 
  • 動作のしやすさや介助が必要なときを考え、広めのスペースをとりたい。 
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 
  • 暖房が必要である。 
  • コンセントを設ける。 
  • 扉は外開きか引き戸とし、外から開錠できるようにしておく。 
  • 非常用のブザーをつける。 
    床は段差を解消し、滑りにくい仕上材を使用する。
浴室・脱衣室
  • 介助が必要なときを考え、広めにしたい。 
  • 浴槽は埋め込み型とする。また、浴槽の縁を広くしたり、浴槽に連続する台を設けて腰掛けてから入れるようにするとよい。 
  • 床面から浴槽の縁までの高さは、30センチメートル以上50センチメートル以下とする。 
  • 浴槽の出入りのための立ち上がり棒や、浴槽壁面の手すりをつける。 
  • 床は滑りにくい仕上材を使用する。 
  • ハンドシャワーをつけるとよい。 
  • 転倒したときに危険な突出部、鋭角部のないようにする。 
  • 扉は外開きか引き戸とし、転倒したときにガラスで怪我をしないように少なくとも腰高までは普通ガラスを避け、強化ガラス、アクリル板等の使用が望ましい。 
  • 非常用のブザーをつけることが望ましい。 
  • 脱衣室は、いすに座って脱ぎ着できるよう十分なスペースをとっておく。 
  • 浴室との急激な温度差を避けるため、脱衣室も暖房する。
洗面所
  • 洗面器は、体を支えても大丈夫なように堅固に取り付ける。 
  • 水洗コックは操作しやすいもの(レバー式)がよい。 
  • 手すりを設けるか又は手すりの設置に備えて壁を補強する。 
  • コンセントを設ける。

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